パラグライダーとは

パラグライダーとは、ナイロンの薄い生地と細くて丈夫なラインで構成された、もっともシンプルな空を飛ぶ翼です。1970年代にフランス・ミューシーで四角い形のスカイダイビング用の翼で斜面から飛んでみたパイロットたちが、飛ぶことの面白さに夢中になり、スカイダイビングの翼の滑空性能を向上させ、そのニュースがあっという間に世界中に広まったというのが、その始まりといわれています。この遊びに注目したのがヨーロッパのアルピニスト達。登山した後の降下手段として利用しようと練習を始め、いつか空を飛ぶことの楽しさに魅入られていったのでした。

動力を使わず純粋に自分の足で離陸し、鳥のように飛ぶことのできるパラグライダーは、飛行中のスピードも時速30kmぐらいとゆっくりです。このゆっくりとしたスピードが重要なポイントで、誰でも手軽に飛ぶことを可能にしています。老若男女年齢に関係なく、楽しめるのがパラグライダーです。

30年以上前は、斜面から飛んで降りるだけのスカイスポーツでしたが、今では用具の発達が目覚ましく、技術と知識を駆使して自由自在に何時間でも飛ぶことが可能になりました。上昇気流を捉えて高く上がり、遠くまで飛べるのです。日本での最長飛行距離は茨城から福島までの約150kmの距離です。世界記録は驚くべき事に500kmを超えており、この記録も毎年更新されています。様々な可能性を持っているパラグライダーは、まさに人間の「空を飛びたい」という永遠の夢を身近に実現してくれる翼です。


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